このエッセイは2012年から2013年に書きました。現在(2020年)の猫と飼い主たちについて少し補足します。
スウェーデンのフィリオクスの飼い主、イェンスは2016年に長い闘病の末亡くなりました。最後まで彼の面倒を見ていたのは家を出て行った元ガールフレンド。噂ではフィリオクスはそのガールフレンドが引き取ったとのことです。
フィンランドの母子猫、スムとトッフィーは今も元気に暮らしています。すっかり飼い主とも猫とも仲良くなり、年に2回の出張で彼女の離れに宿泊したり、メールのやりとりなど交流が続いています。(もちろん飼い主の方と。)
スウェーデンのボーイズ猫は残念ながらに2匹共亡くなりました。仕事相手の飼い主さんは商売を辞めてしまったためもう家に行くことはありません。フェイスブックでは交流があり、新しく飼った白い雄猫と美しく成長中の娘さんとの暮らしを楽しく眺めています。
デンマークの3匹の猫たちは、飼い主さんとの交流が無くなったのでどうなっているのか分かりません。交流が無くなったきっかけは、彼女と取引をしているある日本人が、私たちが彼女の足元を見て利用しようとしていると嘘を吹き込んだことでした。今もそれを信じてしまった彼女のことや、吹き込んだ彼の事を思うと悲しみと怒りに襲われます。
デンマークの男前猫の飼い主とは、国を超えてお互いの家に泊まったりと今も交流があります。残念ながらヨーヨーは数年前に家に戻らなくなり、それっきり行方が分かりません。数日一緒に暮らして世話をしたヨーヨーのことが懐かしくてたまりません。どこかで誰かに可愛がられていることを願うばかりです。